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春風駘蕩

図書館戦争にずぶずぶはまり、とうとう二次の大陸に到着

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堂郁の日 ~本~篤ver~

ども♪まるちゃでし!

やってまいりました!堂郁の日(笑) 

「まずは堂郁スペシャル」その1です。

その2も同日アップ狙います!

その1は、堂上の図書大時代から話は始まります。

やっぱりあの日のことは、一度は書いてみたいよね!

と言うことで、題名に何のひねりも無くて・・・。
だって思いつかなかったんだもん。

と言うことで☆本編☆よりどうぞ。


拍手[101回]

☆☆☆


 本 ~ 篤ver ~



「そうか、駅のこちら側は来たことなかったな・・・。」

堂上篤は水戸へ地方研修にきていた。

「堂上三正、水戸ではね・・・山桜桃という地酒がありまして、これがそうなんですが、どうぞどうぞ・・・」
酒の席で勧められた地酒はなかなか美味しかった。

「へぇ・・・これは何処かで購入できますか?」
「これはですね、駅に行く途中のですね、〇△公園のところを右に入った方に酒屋がありまして、地図を描きますよ!そこでならいつも置いてますから。」

研修の残る期間はあと3日ほどといったところだった。

ちょうど明日は午後から休みだ。
ここでしか手に入りにくい買い物をするのには打って付けだなと、飲みながらそう思った。

自分の分と、昨年まで一緒の部屋だったやつにも買っていくかと、大学に入ってからできた友人達の顔を思い浮かべた。



あともう少しで目印の公園と言うところに、一軒の小さな書店があった。
ガラスのドアに貼ってある手づくりのPOPに目が行く。

『水戸から生まれた文学賞候補!新刊はいりました!』

それは以前から気になっていた作家で、そうか水戸出身か・・・と迷わずに書店へと入った。
こじんまりとした街の書店だが、狭いながらも実用書や文庫に雑誌とあり。
雑誌も色々と取り揃えていて、いわゆる売れ筋といわれるもの以外も結構あった。
奥には児童書も見える。
ここならあの本もあるかな?など数冊の欲しかった本が頭に浮かぶ。
図書館に勤めているのだから、好きなときに読み放題と思うかも知れないが、書籍は利用客が一番で、自分達は二の次だし、やっぱり好きな本は手元に置いて好きなときに何度も開きたい。
まずはPOPに書かれていた作家の本を手にとった。

あとは、あれやこれやと本棚の間をさまようのは悪くない。
堂上は気分がよかった。

そう、あのときまで。

「正化二十六年十月四日付、良化第3075号文書である!読めッ!」

堂上の手にした本は、問題図書ではなかった。
だからそのままやりすごせば普通に本を買い、地酒を買って研修先に戻り、期日まで研修を終えることもできた。
しかし、その手にした本は買うことができなかった。
それどころか地酒も買わずに、すぐに水戸の地を離れることになったのだ。
堂上は研修期間を残したまま、急遽本隊へ帰還命令が下ることとなるからだ。
なぜそうなったのか・・・そのとき、堂上は・・・

本を平積みの上に置き、良化隊に突き飛ばされた一人の女子高生を支えていた。
そして、そのあとはもう止まらない。

本当はそこで踏みとどまらなければならない立場であった。
権利は持っていても、それは一個人の判断でふるっていい権利ではないのだ。

本隊に帰還して・・・・そのことを堂上はいやと言うほど身にしみることになる。
すぐに査問が始まり、堂上の生活は一転した。


「地酒、かって来れなかった。すまんな」
「・・・・・・。別に・・・頼んでないだろ。」

友達だと思っていた男との・・・それが最後の会話だった。
そのあとにこの友人は地方に配属になったので、
このことがなくても、友達としては長くはいなかったかもしれない。






「篤さん。コレ!」

久々に親友と公休日が重なり、女2人で買い物に行きたい!と張り切って飛び出した妻が、帰ってきたと思ったらリビングに駆け込んできて「ただいま」より先に何かを差し出してきた。
それは書店の小さな袋。薄いビニールから題名がかすかに読めた。

あのときの、あの本。

「ほらっ!篤さんが好きな作家の!この本だけ持ってなかったでしょ?
みたらさー文庫になってんのねー。だからつい買っちゃった!
新書で買いたかったんだけど、他にも欲しい本があってね、だか・・・あ!ちょっと!」
袋から本を差し出すその手を引いて・・・もっとひいて、
崩れかけた身体を抱きかかえ、
寝室のドアをあけて妻をベッドに放り投げる。

「えーーー!!なんで放りなげるかなぁ~~~!!もう!!」

とむくれて起き上がるところを抱きついて止める。

「あ?何?固めるか~!寝技とかありえねぇー!」

「・・・・い~く・・・。」そのまま妻のおなかに顔をうずめた。

「篤さん?何?どうしたの?ふふっくすぐったい!」

――ありがとう 郁――

あの日から・・・なんとなく買いそびれていた本。

それを俺に持ってきてくれたのが・・・あのときの女子高生で。
あの時、両手で受け止めた彼女と、とっさに手から放った本と

俺は両方手に入れてしまった訳で。

―――ありがとう 嬉しいよーーー

気持ちがあふれてぐっとその手に力をこめた。

「イタタタタタタ!このアホ亭主!もう~もう何も買ってこないもん!!」

その様子に思わず声を上げて笑ってしまった。
郁も一緒に笑った。
俺と一緒に笑った。


「このまま膝枕がいい」そういってから郁の隣に転がったままの本を手にした。

「いいか?」

その膝の上に頭をのせたまま見上げると、

嬉しそうに微笑む妻がいる。

                                     END


いかがでしたでしょうか・・・。
うひ。
あまり甘くなかったかな?
弓版のマンガを読んだときに、なんで本屋に居たんだろうと思ったんですね。
あとやっぱりこの場面って妄想したかったんです(笑)
感想お待ちしてます!

また数時間後にその2を予約しておきますので、またいらしてください。
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旦那もち子もち主婦。 明るい自閉症児家庭を築いている天下の器用貧乏。 心は16歳と言い切る図太さをもつ。 基本的にアレルギー体質。 右と左を間違える。 「ず」と「づ」の使い分けが巧くない。 埃じゃ死なない。喘息にはなるけど。
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