春風駘蕩
図書館戦争にずぶずぶはまり、とうとう二次の大陸に到着
SS二年目のハロウィン~当日~(後編)
ども♪まるちゃでし!
どうも、一つの事に画像を二個載せると固まるらしい。
さっきも亦やってしまいました。はぁ。。。
拍手や拍手コメントをありがとうございます。
いつもワクワクしながら読ませていただいてます!
こんなに活力を頂いているにもかかわらず、お返事が遅くなってしまって申し訳ないです。
今日、後編をあげた後に「いい夫婦の日」のお話を一つアップする予定です。
拍手コメントへのお返事は、まとめていたします。
お待たせしてしまって申し訳ないです。
では、大変引っ張りましたが、二年目のハロウィンの当日編の続きです。
もう一つ(篤視点)のイラストは、後日の拍手お返事の記事に載せたいと思います。
では☆ その姿 ☆かたどうぞ。
一部機種の方はそのまま下へ。。☆三つ並んだ先が本文です。
今回も色々と捏造してますので、ご了承いただける方のみお進みくださいませ。
どうも、一つの事に画像を二個載せると固まるらしい。
さっきも亦やってしまいました。はぁ。。。
拍手や拍手コメントをありがとうございます。
いつもワクワクしながら読ませていただいてます!
こんなに活力を頂いているにもかかわらず、お返事が遅くなってしまって申し訳ないです。
今日、後編をあげた後に「いい夫婦の日」のお話を一つアップする予定です。
拍手コメントへのお返事は、まとめていたします。
お待たせしてしまって申し訳ないです。
では、大変引っ張りましたが、二年目のハロウィンの当日編の続きです。
もう一つ(篤視点)のイラストは、後日の拍手お返事の記事に載せたいと思います。
では☆ その姿 ☆かたどうぞ。
一部機種の方はそのまま下へ。。☆三つ並んだ先が本文です。
今回も色々と捏造してますので、ご了承いただける方のみお進みくださいませ。
☆☆☆
午前中は何事もなく、イベントもつつがなく進んでいった。
巡回しながら郁と堂上は子供たちにお菓子を配ったり、イベントの案内をしたりしている。
その背後に少し離れて小牧と手塚が警備をしている。
紙芝居や絵本読みの一回目が終わり、今年初めて行われる『館内冒険ツアー』(子供たちに館内の裏側の設備を案内する。)が行われる時間になり、
正面玄関に参加者達が集中しはじめたときだった。
「きゃぁ!それあたしのバック!!」
正面脇のコインロッカースペースのほうから悲鳴が響いた。
堂上班はちょうどイベントに参加する子供たちの整列に手をかしていたところだった。
「笠原!」
「はい!!」
笠原は振り向きざまに確認すると、犯人と思われる青年が一目散に正面玄関を目指しているところだった。
「まてぇ!!」
笠原は正面のドアの手前で犯人に追いついた。
堂上はすばやくその前へ回り込み、正面ドアの前で館内に入場しようとしている親子などを誘導する。
手塚や小牧はすでに集合している子供たちをカウンター前まで誘導した。
「申し訳ありません!今しばらく入場はおまちください!ツアーイベントに参加される方もそのままお待ちください。」
そう笑顔で案内する堂上の後ろでは笠原は犯人を押さえこんでいる。
「うわぁぁぁ!離せようぅ!てめぇっ離せようぅ!!」
まだ声変わりもしたばかりのような幼い色に笠原が一瞬ひるんだ。
「やだってばぁ!!」大きくバックを持った手を笠原に向かってバタつかせる少年。
しかしその手をたやすくつかんでひねり上げる。
ぶちぃ
そのとき少年は笠原の胸の星型のブローチを掴んでいた。
笠原はそのままその手をブローチもろともひねり上げて少年をねじ伏せた。
びりりっ
「確保!」
わぁ~~~!っとフロアに子供たちの歓声が上がると同時に、おとなたちの・・・特に男性の歓喜の声もどよめくよう上がった。

「バカっなにやってんだ!!お前は!!」
「へ?」
血相を変えて向かってくる堂上に笠原は思考停止した。
「ほら、どけ」
手塚がそんな笠原に小さく声をかけて、手錠を少年にはめて立たせる。
堂上はすばやく笠原に自分が着ていたマントをかけて立たせ、ご丁寧に首もとのリボンを結んだ。
「ぐえっ」
「変な声を出すな!」
少し力が入りすぎたようで、笠原の首が絞まってしまい変な声が出たのだが、スパンと頭を叩かれたのは笠原だ。
つかまった少年は、手錠をはめられても興奮がおさまらない様子で、ブンブンと魔女のポンチョを振り回した。
腕を掴んでいる手塚の制止も耳に入らない様子で叫んでいる。
「いやぁだぁ~~~離せようぉう~~~!!」
「あらら、困った坊やだね。」
微笑みながら近づいた小牧が、きゅっとその手をにぎると「ぎゃぁ!」と声を上げて少年がうずくまった。
「おおげさだなぁ。指は折ってないって。」とにこやかに微笑みながら下に落とされたポンチョを拾い上げた。
「魔女の衣装・・・ん、まぁこれはもう必要ないのかな?ちょっと破れちゃったし。手塚小牧組、犯人連行します!」
堂上は「了解」とだけ返すと
「堂上笠原組みはこのままツアー出発まで玄関前フロアの整備だ。」
と言いながら、床に落ちたままの魔女の帽子を手に取り、
「まぁよくやった。」
とぶっきらぼうにつぶやきながら笠原にかぶせた。
そのとき頬にかかった髪をちょっと指で整えたのは無意識の行動だったが、明らかに染まった笠原の頬をみて自分のしたことに気がついた。
「ぼやっとするな!」そう捨て台詞を吐いて堂上は笠原に背を向けた。
ロビーでは参加する子供たちが揃ったようで、一人ひとりにバッチが付けられた。
「はぁ~~いでは出発します!みんな!お父さんお母さん達にいってきますを言いましょう!行ってきまぁす!」
「「いってきまぁ~~~す!!」」
ツアーの案内人である業務部のお姉さん(不思議の国のアリスの扮装をしている)とお兄さん(もちろんウサギの着ぐるみ)に連れられ、
30名ばかりの子供たちがバックヤードへとにぎやかに並んで入っていく。
頬にジャックオランタンのペイントをした業務部員が、残った保護者に集合時間と場所を案内している。
「俺たちも事務所へ戻るぞ」そう笠原に声をかけると手早く無線で帰還をつげている。
すでに小牧と手塚が少年の調書をとっていた。
その後、警察に少年は引き渡した。
同時に被害者である女性への対応は笠原が行っていた。
それらが済むと、すでにお昼を過ぎていた。
「今日は二組で行動だから、一緒に昼休憩をとる。」
4人で食堂で昼食をとっているが、なんとなく笠原に落ち着きがない。
帽子はぬいだものの、マントは「脱ぐな!冷える!」と堂上が叱るため、そのままなのも落ち着かない。
「なんだ、どうした?」
「へ?あ~~~特にそんなあれなんで、気にしないでください」
「気になるから聞いてるんだろうが、答えろ」
「ぷっ本当に二人の会話って面白いよね~はは」
「笑わせようとしてない!」
「笑わせようとしいません!」
小牧はそのまま笑い転げた。
「あぁ、そういえば柴崎の読み聞かせは2時半からか?」
手塚がさも今思い出した風に話した。
「ん。そうそう。ちょっと聞きたいんだよね。早めに食べれば間に合いそうだし。」
「それでそわそわしてたのか?」
ため息混じりに堂上につぶやかれると、ちょっと笠原の乙女心はへこむのであった。
「はい・・・。」
「気になるなら行って来い。柴崎の読み聞かせは評判がいいから、来館者も集中するだろう。
警備もかねてもルート的にも問題はないだろう。」
「本当ですか?」
「その前に笠原は一旦事務所へ戻ってから行くぞ。」
「へ?なんでですか?」
「なんででもだ。小牧と手塚はここから直接向かってくれ。」
「あはははっ了解!」
「了解しました。」
食堂から事務室までは堂上は終始無言で、訓練速度で歩いている。
笠原はなぜわざわざ事務所へ戻らねばならないのかがわからなかった。
しかしその理由を聞こうにも、堂上はそれも許さない雰囲気を漂わせている。
事務所に戻ると手早く工具の入ったロッカーを開けて、黒い布ガムテープをだしてきた。
そして笠原に
「そのまま手を広げてみろ」と指示する。
笠原は訳はわからないが、その通りに両手を広げて方の高さまで上げた。
わずかにマントの胸元が開く。
笠原の着ている衣装の胸元は結構大きく開いている。
したがって黒いマントの隙間から、そのきれいな白い肌は余計に引き立って映えた。
笠原には自分の胸元がどう見えているかなど全く頭になかった。
もし胸元がちらちらと見えていると本人がわかったところで、笠原は全く気にしないだろう。
堂上はしかめっつらでガムテープを切ると、マントを胸元に合わせて笠原の肌がチラ見しないように、
マントの裏側からガムテープで押さえた。
一瞬だが堂上の手の甲が笠原の肌を掠めて、その温かさに郁は微かに身震いした。
「よし。合流する」
「へ?」
ガムテープを所定の位置に戻すとさっさと事務所を後にした。
「あ、はい!待ってください教官!」
胸をそっと押さえるとガムテープが肌につめたい。
でも・・・なんだか・・・胸が・・・・熱い。
堂上と笠原が小牧と手塚に合流すると、イベントスペースでは柴崎の読み聞かせが始まるところだった。
やぁ間に合ったね、と小牧は言いながら、笠原の変化に気がついた。
「あれ?笠原さん。マントを工夫したんだね。」
「はい!あの・・・どうじょ「ほら!読み聞かせが始まるぞ!」
堂上に笠原の声はとめられたが、小牧には十分伝わったようである。
壁に向かって手を突いて、己の横隔膜を押さえようと戦っている。
イベントスペースでは、柴崎は薄紫の濃淡の小袖を着て座っている。
読むのは「きつねの窓」
「あ、このおはなし・・すきだなぁ・・・。」
隣でつぶやかれた声に、つい堂上は惹かれてしまった。
「あぁ俺もだ・・・。」
その小さなささやきは、かろうじて笠原の耳朶にまで届いた。
でもあまりもかすかで・・・笠原はそれが空耳なのかどうなのか確かめたくて隣の男を見る。
堂上は身じろぎ一つせず、前を向いている。
柴崎の声がフロアに響いた。
それを聞きながら笠原は堂上の横顔から目がそらせなかった。
真剣に聞いているように見える。
笠原は先ほどの「つぶやき」の正体を探るよりも、その横顔をただ見つめた。
その真剣に柴崎を見つめる堂上の横顔に、ほんの小さな黒い点。
郁の心が染まった。
その心の濁りのようなものをに気がついて。笠原はそっと手を胸に当てた。
ガムテープの冷たさが、心の中の熱さと反比例する。
柴崎を真剣に見つめる堂上に対して、こんな気持ちが沸いていることを、郁はそっと気がつかないフリをする。
それは無意識に・・・。
おわり
午前中は何事もなく、イベントもつつがなく進んでいった。
巡回しながら郁と堂上は子供たちにお菓子を配ったり、イベントの案内をしたりしている。
その背後に少し離れて小牧と手塚が警備をしている。
紙芝居や絵本読みの一回目が終わり、今年初めて行われる『館内冒険ツアー』(子供たちに館内の裏側の設備を案内する。)が行われる時間になり、
正面玄関に参加者達が集中しはじめたときだった。
「きゃぁ!それあたしのバック!!」
正面脇のコインロッカースペースのほうから悲鳴が響いた。
堂上班はちょうどイベントに参加する子供たちの整列に手をかしていたところだった。
「笠原!」
「はい!!」
笠原は振り向きざまに確認すると、犯人と思われる青年が一目散に正面玄関を目指しているところだった。
「まてぇ!!」
笠原は正面のドアの手前で犯人に追いついた。
堂上はすばやくその前へ回り込み、正面ドアの前で館内に入場しようとしている親子などを誘導する。
手塚や小牧はすでに集合している子供たちをカウンター前まで誘導した。
「申し訳ありません!今しばらく入場はおまちください!ツアーイベントに参加される方もそのままお待ちください。」
そう笑顔で案内する堂上の後ろでは笠原は犯人を押さえこんでいる。
「うわぁぁぁ!離せようぅ!てめぇっ離せようぅ!!」
まだ声変わりもしたばかりのような幼い色に笠原が一瞬ひるんだ。
「やだってばぁ!!」大きくバックを持った手を笠原に向かってバタつかせる少年。
しかしその手をたやすくつかんでひねり上げる。
ぶちぃ
そのとき少年は笠原の胸の星型のブローチを掴んでいた。
笠原はそのままその手をブローチもろともひねり上げて少年をねじ伏せた。
びりりっ
「確保!」
わぁ~~~!っとフロアに子供たちの歓声が上がると同時に、おとなたちの・・・特に男性の歓喜の声もどよめくよう上がった。
「バカっなにやってんだ!!お前は!!」
「へ?」
血相を変えて向かってくる堂上に笠原は思考停止した。
「ほら、どけ」
手塚がそんな笠原に小さく声をかけて、手錠を少年にはめて立たせる。
堂上はすばやく笠原に自分が着ていたマントをかけて立たせ、ご丁寧に首もとのリボンを結んだ。
「ぐえっ」
「変な声を出すな!」
少し力が入りすぎたようで、笠原の首が絞まってしまい変な声が出たのだが、スパンと頭を叩かれたのは笠原だ。
つかまった少年は、手錠をはめられても興奮がおさまらない様子で、ブンブンと魔女のポンチョを振り回した。
腕を掴んでいる手塚の制止も耳に入らない様子で叫んでいる。
「いやぁだぁ~~~離せようぉう~~~!!」
「あらら、困った坊やだね。」
微笑みながら近づいた小牧が、きゅっとその手をにぎると「ぎゃぁ!」と声を上げて少年がうずくまった。
「おおげさだなぁ。指は折ってないって。」とにこやかに微笑みながら下に落とされたポンチョを拾い上げた。
「魔女の衣装・・・ん、まぁこれはもう必要ないのかな?ちょっと破れちゃったし。手塚小牧組、犯人連行します!」
堂上は「了解」とだけ返すと
「堂上笠原組みはこのままツアー出発まで玄関前フロアの整備だ。」
と言いながら、床に落ちたままの魔女の帽子を手に取り、
「まぁよくやった。」
とぶっきらぼうにつぶやきながら笠原にかぶせた。
そのとき頬にかかった髪をちょっと指で整えたのは無意識の行動だったが、明らかに染まった笠原の頬をみて自分のしたことに気がついた。
「ぼやっとするな!」そう捨て台詞を吐いて堂上は笠原に背を向けた。
ロビーでは参加する子供たちが揃ったようで、一人ひとりにバッチが付けられた。
「はぁ~~いでは出発します!みんな!お父さんお母さん達にいってきますを言いましょう!行ってきまぁす!」
「「いってきまぁ~~~す!!」」
ツアーの案内人である業務部のお姉さん(不思議の国のアリスの扮装をしている)とお兄さん(もちろんウサギの着ぐるみ)に連れられ、
30名ばかりの子供たちがバックヤードへとにぎやかに並んで入っていく。
頬にジャックオランタンのペイントをした業務部員が、残った保護者に集合時間と場所を案内している。
「俺たちも事務所へ戻るぞ」そう笠原に声をかけると手早く無線で帰還をつげている。
すでに小牧と手塚が少年の調書をとっていた。
その後、警察に少年は引き渡した。
同時に被害者である女性への対応は笠原が行っていた。
それらが済むと、すでにお昼を過ぎていた。
「今日は二組で行動だから、一緒に昼休憩をとる。」
4人で食堂で昼食をとっているが、なんとなく笠原に落ち着きがない。
帽子はぬいだものの、マントは「脱ぐな!冷える!」と堂上が叱るため、そのままなのも落ち着かない。
「なんだ、どうした?」
「へ?あ~~~特にそんなあれなんで、気にしないでください」
「気になるから聞いてるんだろうが、答えろ」
「ぷっ本当に二人の会話って面白いよね~はは」
「笑わせようとしてない!」
「笑わせようとしいません!」
小牧はそのまま笑い転げた。
「あぁ、そういえば柴崎の読み聞かせは2時半からか?」
手塚がさも今思い出した風に話した。
「ん。そうそう。ちょっと聞きたいんだよね。早めに食べれば間に合いそうだし。」
「それでそわそわしてたのか?」
ため息混じりに堂上につぶやかれると、ちょっと笠原の乙女心はへこむのであった。
「はい・・・。」
「気になるなら行って来い。柴崎の読み聞かせは評判がいいから、来館者も集中するだろう。
警備もかねてもルート的にも問題はないだろう。」
「本当ですか?」
「その前に笠原は一旦事務所へ戻ってから行くぞ。」
「へ?なんでですか?」
「なんででもだ。小牧と手塚はここから直接向かってくれ。」
「あはははっ了解!」
「了解しました。」
食堂から事務室までは堂上は終始無言で、訓練速度で歩いている。
笠原はなぜわざわざ事務所へ戻らねばならないのかがわからなかった。
しかしその理由を聞こうにも、堂上はそれも許さない雰囲気を漂わせている。
事務所に戻ると手早く工具の入ったロッカーを開けて、黒い布ガムテープをだしてきた。
そして笠原に
「そのまま手を広げてみろ」と指示する。
笠原は訳はわからないが、その通りに両手を広げて方の高さまで上げた。
わずかにマントの胸元が開く。
笠原の着ている衣装の胸元は結構大きく開いている。
したがって黒いマントの隙間から、そのきれいな白い肌は余計に引き立って映えた。
笠原には自分の胸元がどう見えているかなど全く頭になかった。
もし胸元がちらちらと見えていると本人がわかったところで、笠原は全く気にしないだろう。
堂上はしかめっつらでガムテープを切ると、マントを胸元に合わせて笠原の肌がチラ見しないように、
マントの裏側からガムテープで押さえた。
一瞬だが堂上の手の甲が笠原の肌を掠めて、その温かさに郁は微かに身震いした。
「よし。合流する」
「へ?」
ガムテープを所定の位置に戻すとさっさと事務所を後にした。
「あ、はい!待ってください教官!」
胸をそっと押さえるとガムテープが肌につめたい。
でも・・・なんだか・・・胸が・・・・熱い。
堂上と笠原が小牧と手塚に合流すると、イベントスペースでは柴崎の読み聞かせが始まるところだった。
やぁ間に合ったね、と小牧は言いながら、笠原の変化に気がついた。
「あれ?笠原さん。マントを工夫したんだね。」
「はい!あの・・・どうじょ「ほら!読み聞かせが始まるぞ!」
堂上に笠原の声はとめられたが、小牧には十分伝わったようである。
壁に向かって手を突いて、己の横隔膜を押さえようと戦っている。
イベントスペースでは、柴崎は薄紫の濃淡の小袖を着て座っている。
読むのは「きつねの窓」
「あ、このおはなし・・すきだなぁ・・・。」
隣でつぶやかれた声に、つい堂上は惹かれてしまった。
「あぁ俺もだ・・・。」
その小さなささやきは、かろうじて笠原の耳朶にまで届いた。
でもあまりもかすかで・・・笠原はそれが空耳なのかどうなのか確かめたくて隣の男を見る。
堂上は身じろぎ一つせず、前を向いている。
柴崎の声がフロアに響いた。
それを聞きながら笠原は堂上の横顔から目がそらせなかった。
真剣に聞いているように見える。
笠原は先ほどの「つぶやき」の正体を探るよりも、その横顔をただ見つめた。
その真剣に柴崎を見つめる堂上の横顔に、ほんの小さな黒い点。
郁の心が染まった。
その心の濁りのようなものをに気がついて。笠原はそっと手を胸に当てた。
ガムテープの冷たさが、心の中の熱さと反比例する。
柴崎を真剣に見つめる堂上に対して、こんな気持ちが沸いていることを、郁はそっと気がつかないフリをする。
それは無意識に・・・。
おわり
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