春風駘蕩
図書館戦争にずぶずぶはまり、とうとう二次の大陸に到着
夏休みSS 台風 3
ども♪まるちゃでし!
急に寒くなりましたが、皆様の玄田はいかがでしょうか?
私は涼しくってやっほーい!ってなってたら、今日になって喘息っぽいし耳下腺を腫らすしで結構どよんとしてます。
まぁでも色々と萌えの補充もできてきました。
では台風の続きです。
書いたら何とか着地点はあったのですが、結構長くなっちゃって・・・。
とりあえず間を空けずに更新できればと思います。
では上官部下~王子発覚後~時代。夏休みネタ。
オリキャラはでてきません。
郁ちゃんの指輪の跡の謎に迫ります(笑)
☆台風 3☆よりどうぞ。
急に寒くなりましたが、皆様の玄田はいかがでしょうか?
私は涼しくってやっほーい!ってなってたら、今日になって喘息っぽいし耳下腺を腫らすしで結構どよんとしてます。
まぁでも色々と萌えの補充もできてきました。
では台風の続きです。
書いたら何とか着地点はあったのですが、結構長くなっちゃって・・・。
とりあえず間を空けずに更新できればと思います。
では上官部下~王子発覚後~時代。夏休みネタ。
オリキャラはでてきません。
郁ちゃんの指輪の跡の謎に迫ります(笑)
☆台風 3☆よりどうぞ。
☆☆☆
☆郁ちゃん視点☆
明日から夏休み!別に予定なんてないけど、一人でどう過ごそうか色々と考える。
ノーパソで映画館の情報を見たりしてるとき、携帯に友達から電話が入った。
大学のときの同じ寮で生活してたなかよしの尾田ちゃんだ。
「もしもし?郁?あんた平日に休みってとれる?」
「へ?あしたから休みだよ?」
「えぇ~~!すごい!いいタイミングでかけたわ!私!」
「え?何?何よ!?」
「あのさぁ~海に行かない?」
「へ?海?どこの?」
「ほら!学生の頃に一緒にいったとこ、あそこに行こうかって話してたトコ!」
「へぇ~~~。」
「あのね、最近は海の家もしゃれてて、ご飯なんかも美味しいんだって!この前ねユキが彼氏と別の海岸に行ったんだって、
その途中で見かけて、なんかすごくおしゃれそうなのが建ってて、今度はここでもいいね~なんて話したんだとか言うからさ、
じゃぁ彼氏のいないやつ等で、いっちょ女子会的な海水浴行っとくか?!って話になってぇ~。」
「うんうん!」
「折角なら郁の休みに合わせようかって話してたの!」
「え~~でも私の休みは明日からだよ?ちょっと急すぎない?」
「いや、郁に合わせてどこか平日に休みをとろうか?って計画だったけど、
私もだけど今年は休みが多めでね、実は昨日からやすみだもん。ちょっとまって皆にメールしてみる・・・。」
「うん・・・。」
「はぁ?なに?いいからっ!・・・あ、ゴメンね郁!お母さんが郁ちゃんなら話したいとかって・・・ちょっとしつこい!」
「あははおばさんも元気そうだね~」
「あっちょっ!わかったから伝えるわよ~!あのね、またお稲荷さん食べにおいでって、たくさん作るってさ~~。はい!伝えたからあっちいってて」
「あははは~おばさんのお稲荷さんおいしいもんね!また食べたいなぁ~!」
「海に行くときに少しもってこうか?」
「え~~本当?うれしい!」
「よっしじゃぁ決まりね!」
そんな感じで話が進み、郁は大学時代の友人数人と計画を立てた。
電話をかけてきてくれた『おだちゃん』こと尾田栄子の運転する車で、ほかに都合のあったチカと薫が参加することになった。
この4人で海へ向かった。
「わぁ~~~~!早くに出ただけあって、空いてるねぇ!」
「そうよ、集合6時って!」
「いいじゃん。早く着いたんだし・・・てかおなかすいた。やっぱりコンビニで何か買おうかなぁ・・・。」
「あ、お母さんからお稲荷さん預かってるわよ郁!」「え~~本当?!やった!!」
「ほら荷物もってよ郁!」「はいはい!」
空いてるといっても、もう駐車場は結構混んで来ている。
浜辺へ降り立つと、まだ午前中なのに砂がすでに熱を帯びている。
「きゃぁ~~すでに熱い!」などとはしゃぎながら砂浜の上を歩いた。
適当にいい感じの海の家を見繕い、パラソルを借りてシートを敷いた。
「じゃぁ順番で着替えてこようか。」
「ん!あたし後でいいから先に行っておいでよ。」
「ありがと薫。じゃぁ行こうかね~~。」
「私もあとでいいよ、ちょっとお稲荷さん食べたいし~!尾田ちゃんとチカさきにいっといでよ」
「了解!あとこれね。お稲荷さんね。」
「わ~~い!」
新聞紙で包んである包みを受け取って、郁は嬉しそうに輪ゴムをはずしている。
「あ、郁ぅ~!これメールで言ってた郁の水着ぃ~~!」
「なに?あんた水着って?」
「もってるよん!れも・・競泳用の人が混じると恥ずかしいってチカが言うからね。んぐ。
たくさんもってるって言うし・・・借りたのチカに」
「ふふふ~!可愛いのもってきちゃった!ここ置いておくねぇ~!」
「うん。もぐもぐ・・・ありがちょ。」
「あんたなにもチカから借りなくても・・・。趣味合わなくない?」
そういいながら薫は、クーラーボックスからお茶のペットボトルを郁に渡した。
「ありがと。んぐ・・趣味って・・・まぁ泳ぐだけの水着ならいいかなって。」
ニコニコ顔で三つ目のお稲荷さんをほおばる郁を、半ば呆れ顔で薫は某巨大ネズミランドの袋に入った水着を覗き込んだ。
「あらら・・・あんたこんなの大丈夫なの?」
薫は袋に手を突っ込んで・・・三角の小さな布にぎっしりとフリルが付いていて細い紐でつながったブラを出した・・・
そして同じようなパンツが一枚。
ニコニコと笑いながら指でつまんで郁の前にぶら下げた。
「ほら~~。これでいつものようにガッツリ泳いだら、いくら郁でも胸やばいよ。」
「ひえぇ~~~!!」
それでも水着はそれしかないので、郁はそれをつけた。
ん~。確かにブラの紐はガッツリ泳いだら・・・ダメそうだ。
幸い、今日は台風の影響で遠浅の静かな海だが、少し波が高い。
泳がないで波と戯れるだけでも十分郁も楽しめた。
ちょっと早めの昼ごはんは、適当に海の家のグルメを楽しんだ。
浜を少し歩いて数件の海の家を吟味し、おいしそうなものを買い揃えた。
イタリアンとか、浜焼きとか、定番のやきぞばとか、パラソルのしたのシートにはちぐはぐに並んだ。
「わぁ~~頂きます!」
「ん、ハマグリはビールに合うわ。」
「イタリアン・・・微妙・・・。」などなど会話は尽きない。
郁は薫がもっていた水筒が目に付いた。
お茶はすでに飲んでしまって、後は甘い飲み物しかなく、郁はちょっとすっきりとしたかった。
「薫、これちょうだい?」
「ん、いいわよ・・・ほら後食べていいからってそっちか!!それダメ!!」
薫は自分の手に持っていた「特大たこ焼き」を郁に差し出したところで驚いて声を上げた。
え?っと仲間も郁を見た。
郁は勢いよく薫の水筒を飲んでいた。
「うぇ~~~~~にがいっってうえ?」
「郁!それお酒!」
「え?ちょっと薫、なに水筒にしこんでんのよ?」
「最近ジンにはまってて水筒にジンを入れてきて、さっき水筒に氷と炭酸水を入れたの。あぁ!結構飲みやがったこいつ!」
「郁?ちょっと大丈夫?ほら水のんで!」
「うへぇ~~~。体があちゅい・・・。」
「もう、しょうがないなぁ。ちょっと横になってなさいよ。」
「うえ。」
「ねぇ氷、もう少しかって来ようか?そこにコンビニあるしぃ。」
「あ、水もお願い。あとスポーツドリンクじゃないビタミン系をなにか。」
「氷も買うなら私もいっしょに行くわ。」
「ありがとおだちゃん。薫ぅじゃあ行ってくるね!」
ここは数年間一緒に暮らしていた体育会学生寮の仲間である。郁のアルコールの弱さは知っている。
そんな感じで昼食後は郁はひたすら寝てしまった。
「これは起きないわね。」「どうする?」「まぁ時々様子を見ながら遊ぼうよ」
チカは自分の指から指輪を抜き取ると郁の指につけた。
「なにしてんのチカ?」
「ん~~この指輪ねお気に入りなんだけどちょっとおっきいの。だからぁ郁に持っててもらおうかと・・・」
「あれ?郁は手が大きいからぁ・・・ん薬指にはいった!これでよし!」
チカちゃんは人の手に指輪をはめることなんてめったにない。
つい、左手だとか気にせずにそのリングを郁の薬指にはめていった。
遊びながらも最初は気にしていたおだちゃんたちだが、ちょっとだけイケメンがまじったホソマッチョの男性達に声をかけられて、思いのほか話が弾んでしまった。
お互いに連絡を教えあおうとパラソルのところに戻ると・・・最初はパラソルの下に隠れていた郁の身体が、いつのまにかに上半身だけ陽の下に出ていた。
「やだ郁・・・・この子日焼け止めとかってしてなかったのね・・・。」
「てか、ちょっと起こして水分!危ないわよ!」
「そうだった。そうだった。郁?郁~~!!!」
「起きない。どうする?」
「とりあえずかけてみるか。肌もほてってるし。」
「「だね」」
ロックアイスの袋に残っていた水を躊躇なく郁にぶちまけた。
「なに?その子お友達?なんかすっげぇかわいくねぇ?」
「マジマジ?ちょっちょと見せてよ・・・」
とにわかに男性達も騒いだが、そこは尾田ちゃんがさっさと裁いた。
「は~~~い。連絡先!私が幹事だから!私が交換するわよ?しないの?ん?」
サクサクと交換だけして、「本当にその子大丈夫?俺たちは車二台で来てるから、分かれて送って上げれるよ?」
「そのほうが皆早く帰れるっしょ?」などと言い寄る彼らを、
「え~~やさしい~!でもごめんありがとうね!また気が向いたら連絡するぅ~!」
とチカが笑顔で対応する。
彼らもさほどモテないわけではないので、これは今日は脈がないなと判断すると切り替えが早い。
「そう?じゃぁ今度はランチでも付き合ってよ。栄子ちゃんに連絡先教えたから、待ってるよ?じゃぁ気をつけてね」とあっさりと引いていく。
見送りながら、これはちょっと遊びなれてるなぁと・・
まぁ同僚との合コン相手にはうってつけかな?と一人ほくそ笑む尾田ちゃんだった。
「ん・・・・。ん~~~。。」
郁がもぞもぞと動いてうめいた。
「・・・少し覚醒したかな?」
「ちょっとあそこのドリンク買ってくる。ストローの方が飲むかも!」
薫の予想通り、無理やり口に突っ込んだストローからトロピカルなドリンクが吸い上げられていく。
「けぷ。」
「こいつ・・・・」
飲み干してニンマリと笑いながら再び眠る郁。
そうして帰る直前まで郁は眠り続け、夕方近くにやっと起きた。
「郁?頭痛いとか気持ち悪いとか大丈夫?」
「ん?かおるぅ~~~おなかすいた・・・。」
じゃぁ着替えて、そこらへんのお店に入ってご飯を食べようと決まった。
郁は勢いよく「鯵丼」を食べてるときに自分の指に気がついた。
「あれ?なにこれ?」
「あ~ちょっとゆるくて海で無くしちゃうと嫌だからぁ、郁の指にはめといたの!」
「はめといたのって・・・よっと・・・ん?ん!!一瞬はずれないかと思ってびっくりした・・・はいチカ」
「ありがとう郁ぅ!」
こいうして郁の左手薬指にはしっかりと指輪の跡が白く輝いた。
「本当に郁はよく焼けたわね。」
「20歳過ぎてからのそれはまずいじゃない?」
「でも郁は昔から焼けやすくて落ちやすかったよね?」
あぁそういえば。・・・と一同はうなずく。
いくといえばシャワーと着替えを済ませて特に化粧直しをしなかったので、まだ自分の焼け具合に気がついていない。
帰り道は東名が海老名~町田間で事故があり、長い渋滞にはまってしまい、郁は車の中から柴崎へ連絡して外泊届けを出してもらった。
もちろん外泊するためではなく、点呼に間に合わないのでだしてもらったのだ。
途中、薫の住むマンションの近くのファミレスで休憩をして(郁だけ『夏のカレーフェア』のタイカレーを食べた)
薫と別れた後、基地の近くのコンビニで車を止めてもらって郁は降りた。
「尾田ちゃん今日はありがとう!おばさんによろしくね。本当にお稲荷さんおいしかったって伝えて。」
「うんうん。喜ぶわ~。じゃぁね郁、またね!」
「チカもありがとう!」
「うん。郁も気をつけてね!またメールするぅ!」
「うん。私もメールするね!じゃぁお休み!」
走り去る車に手を振ってから、郁はコンビニで柴崎と一緒に食べるアイスを買った。
さっきのファミレスでみんなはスィーツを楽しんだが、郁はカレーを食べてしまったので甘いものは食べなかった。
一応は我慢したのだが、コンビニを見るとやっぱり食べたくなってしまう。
おみやげの入った袋にコンビニの袋にとにぎやかな装備で寮に着いたのは23時を回っていた。
そして、すでにベットには入っていたが、眠らずにいた柴崎が驚きの声を上げた。
「あんた!その顔!!」
そして深夜だがアイスを相伴しながら、柴崎は郁が醤油せんべい並みに焼けてしまう経過を聞き出したのであった。
「あら。あんた。珍しいわね。指輪なんかしてたの?」
「へ?なんでわかるの?」
「だって日焼けで指輪の後がくっきりよ」
「あぁ・・そうか本当にくっきりだ。・・・良かったサングラスとかして寝てなくて。逆パンダになるところだったよ!」
「あはは!ノラクロのあとは逆さパンダ!」
「だからなってないって!指環だけだって!」
まぁこんなのは気にするうちに入らないよね~~とご機嫌でアイスを口に運ぶ郁を横目に、
まぁ気にするのはあんたじゃなくてあの人かしら?でもあの朴念仁がこんな細かい所に気がつくのかしら?
そんなことを考えるのも長期ウォッチングの愉しみのひとつだ。
☆その4に続く☆
☆郁ちゃん視点☆
明日から夏休み!別に予定なんてないけど、一人でどう過ごそうか色々と考える。
ノーパソで映画館の情報を見たりしてるとき、携帯に友達から電話が入った。
大学のときの同じ寮で生活してたなかよしの尾田ちゃんだ。
「もしもし?郁?あんた平日に休みってとれる?」
「へ?あしたから休みだよ?」
「えぇ~~!すごい!いいタイミングでかけたわ!私!」
「え?何?何よ!?」
「あのさぁ~海に行かない?」
「へ?海?どこの?」
「ほら!学生の頃に一緒にいったとこ、あそこに行こうかって話してたトコ!」
「へぇ~~~。」
「あのね、最近は海の家もしゃれてて、ご飯なんかも美味しいんだって!この前ねユキが彼氏と別の海岸に行ったんだって、
その途中で見かけて、なんかすごくおしゃれそうなのが建ってて、今度はここでもいいね~なんて話したんだとか言うからさ、
じゃぁ彼氏のいないやつ等で、いっちょ女子会的な海水浴行っとくか?!って話になってぇ~。」
「うんうん!」
「折角なら郁の休みに合わせようかって話してたの!」
「え~~でも私の休みは明日からだよ?ちょっと急すぎない?」
「いや、郁に合わせてどこか平日に休みをとろうか?って計画だったけど、
私もだけど今年は休みが多めでね、実は昨日からやすみだもん。ちょっとまって皆にメールしてみる・・・。」
「うん・・・。」
「はぁ?なに?いいからっ!・・・あ、ゴメンね郁!お母さんが郁ちゃんなら話したいとかって・・・ちょっとしつこい!」
「あははおばさんも元気そうだね~」
「あっちょっ!わかったから伝えるわよ~!あのね、またお稲荷さん食べにおいでって、たくさん作るってさ~~。はい!伝えたからあっちいってて」
「あははは~おばさんのお稲荷さんおいしいもんね!また食べたいなぁ~!」
「海に行くときに少しもってこうか?」
「え~~本当?うれしい!」
「よっしじゃぁ決まりね!」
そんな感じで話が進み、郁は大学時代の友人数人と計画を立てた。
電話をかけてきてくれた『おだちゃん』こと尾田栄子の運転する車で、ほかに都合のあったチカと薫が参加することになった。
この4人で海へ向かった。
「わぁ~~~~!早くに出ただけあって、空いてるねぇ!」
「そうよ、集合6時って!」
「いいじゃん。早く着いたんだし・・・てかおなかすいた。やっぱりコンビニで何か買おうかなぁ・・・。」
「あ、お母さんからお稲荷さん預かってるわよ郁!」「え~~本当?!やった!!」
「ほら荷物もってよ郁!」「はいはい!」
空いてるといっても、もう駐車場は結構混んで来ている。
浜辺へ降り立つと、まだ午前中なのに砂がすでに熱を帯びている。
「きゃぁ~~すでに熱い!」などとはしゃぎながら砂浜の上を歩いた。
適当にいい感じの海の家を見繕い、パラソルを借りてシートを敷いた。
「じゃぁ順番で着替えてこようか。」
「ん!あたし後でいいから先に行っておいでよ。」
「ありがと薫。じゃぁ行こうかね~~。」
「私もあとでいいよ、ちょっとお稲荷さん食べたいし~!尾田ちゃんとチカさきにいっといでよ」
「了解!あとこれね。お稲荷さんね。」
「わ~~い!」
新聞紙で包んである包みを受け取って、郁は嬉しそうに輪ゴムをはずしている。
「あ、郁ぅ~!これメールで言ってた郁の水着ぃ~~!」
「なに?あんた水着って?」
「もってるよん!れも・・競泳用の人が混じると恥ずかしいってチカが言うからね。んぐ。
たくさんもってるって言うし・・・借りたのチカに」
「ふふふ~!可愛いのもってきちゃった!ここ置いておくねぇ~!」
「うん。もぐもぐ・・・ありがちょ。」
「あんたなにもチカから借りなくても・・・。趣味合わなくない?」
そういいながら薫は、クーラーボックスからお茶のペットボトルを郁に渡した。
「ありがと。んぐ・・趣味って・・・まぁ泳ぐだけの水着ならいいかなって。」
ニコニコ顔で三つ目のお稲荷さんをほおばる郁を、半ば呆れ顔で薫は某巨大ネズミランドの袋に入った水着を覗き込んだ。
「あらら・・・あんたこんなの大丈夫なの?」
薫は袋に手を突っ込んで・・・三角の小さな布にぎっしりとフリルが付いていて細い紐でつながったブラを出した・・・
そして同じようなパンツが一枚。
ニコニコと笑いながら指でつまんで郁の前にぶら下げた。
「ほら~~。これでいつものようにガッツリ泳いだら、いくら郁でも胸やばいよ。」
「ひえぇ~~~!!」
それでも水着はそれしかないので、郁はそれをつけた。
ん~。確かにブラの紐はガッツリ泳いだら・・・ダメそうだ。
幸い、今日は台風の影響で遠浅の静かな海だが、少し波が高い。
泳がないで波と戯れるだけでも十分郁も楽しめた。
ちょっと早めの昼ごはんは、適当に海の家のグルメを楽しんだ。
浜を少し歩いて数件の海の家を吟味し、おいしそうなものを買い揃えた。
イタリアンとか、浜焼きとか、定番のやきぞばとか、パラソルのしたのシートにはちぐはぐに並んだ。
「わぁ~~頂きます!」
「ん、ハマグリはビールに合うわ。」
「イタリアン・・・微妙・・・。」などなど会話は尽きない。
郁は薫がもっていた水筒が目に付いた。
お茶はすでに飲んでしまって、後は甘い飲み物しかなく、郁はちょっとすっきりとしたかった。
「薫、これちょうだい?」
「ん、いいわよ・・・ほら後食べていいからってそっちか!!それダメ!!」
薫は自分の手に持っていた「特大たこ焼き」を郁に差し出したところで驚いて声を上げた。
え?っと仲間も郁を見た。
郁は勢いよく薫の水筒を飲んでいた。
「うぇ~~~~~にがいっってうえ?」
「郁!それお酒!」
「え?ちょっと薫、なに水筒にしこんでんのよ?」
「最近ジンにはまってて水筒にジンを入れてきて、さっき水筒に氷と炭酸水を入れたの。あぁ!結構飲みやがったこいつ!」
「郁?ちょっと大丈夫?ほら水のんで!」
「うへぇ~~~。体があちゅい・・・。」
「もう、しょうがないなぁ。ちょっと横になってなさいよ。」
「うえ。」
「ねぇ氷、もう少しかって来ようか?そこにコンビニあるしぃ。」
「あ、水もお願い。あとスポーツドリンクじゃないビタミン系をなにか。」
「氷も買うなら私もいっしょに行くわ。」
「ありがとおだちゃん。薫ぅじゃあ行ってくるね!」
ここは数年間一緒に暮らしていた体育会学生寮の仲間である。郁のアルコールの弱さは知っている。
そんな感じで昼食後は郁はひたすら寝てしまった。
「これは起きないわね。」「どうする?」「まぁ時々様子を見ながら遊ぼうよ」
チカは自分の指から指輪を抜き取ると郁の指につけた。
「なにしてんのチカ?」
「ん~~この指輪ねお気に入りなんだけどちょっとおっきいの。だからぁ郁に持っててもらおうかと・・・」
「あれ?郁は手が大きいからぁ・・・ん薬指にはいった!これでよし!」
チカちゃんは人の手に指輪をはめることなんてめったにない。
つい、左手だとか気にせずにそのリングを郁の薬指にはめていった。
遊びながらも最初は気にしていたおだちゃんたちだが、ちょっとだけイケメンがまじったホソマッチョの男性達に声をかけられて、思いのほか話が弾んでしまった。
お互いに連絡を教えあおうとパラソルのところに戻ると・・・最初はパラソルの下に隠れていた郁の身体が、いつのまにかに上半身だけ陽の下に出ていた。
「やだ郁・・・・この子日焼け止めとかってしてなかったのね・・・。」
「てか、ちょっと起こして水分!危ないわよ!」
「そうだった。そうだった。郁?郁~~!!!」
「起きない。どうする?」
「とりあえずかけてみるか。肌もほてってるし。」
「「だね」」
ロックアイスの袋に残っていた水を躊躇なく郁にぶちまけた。
「なに?その子お友達?なんかすっげぇかわいくねぇ?」
「マジマジ?ちょっちょと見せてよ・・・」
とにわかに男性達も騒いだが、そこは尾田ちゃんがさっさと裁いた。
「は~~~い。連絡先!私が幹事だから!私が交換するわよ?しないの?ん?」
サクサクと交換だけして、「本当にその子大丈夫?俺たちは車二台で来てるから、分かれて送って上げれるよ?」
「そのほうが皆早く帰れるっしょ?」などと言い寄る彼らを、
「え~~やさしい~!でもごめんありがとうね!また気が向いたら連絡するぅ~!」
とチカが笑顔で対応する。
彼らもさほどモテないわけではないので、これは今日は脈がないなと判断すると切り替えが早い。
「そう?じゃぁ今度はランチでも付き合ってよ。栄子ちゃんに連絡先教えたから、待ってるよ?じゃぁ気をつけてね」とあっさりと引いていく。
見送りながら、これはちょっと遊びなれてるなぁと・・
まぁ同僚との合コン相手にはうってつけかな?と一人ほくそ笑む尾田ちゃんだった。
「ん・・・・。ん~~~。。」
郁がもぞもぞと動いてうめいた。
「・・・少し覚醒したかな?」
「ちょっとあそこのドリンク買ってくる。ストローの方が飲むかも!」
薫の予想通り、無理やり口に突っ込んだストローからトロピカルなドリンクが吸い上げられていく。
「けぷ。」
「こいつ・・・・」
飲み干してニンマリと笑いながら再び眠る郁。
そうして帰る直前まで郁は眠り続け、夕方近くにやっと起きた。
「郁?頭痛いとか気持ち悪いとか大丈夫?」
「ん?かおるぅ~~~おなかすいた・・・。」
じゃぁ着替えて、そこらへんのお店に入ってご飯を食べようと決まった。
郁は勢いよく「鯵丼」を食べてるときに自分の指に気がついた。
「あれ?なにこれ?」
「あ~ちょっとゆるくて海で無くしちゃうと嫌だからぁ、郁の指にはめといたの!」
「はめといたのって・・・よっと・・・ん?ん!!一瞬はずれないかと思ってびっくりした・・・はいチカ」
「ありがとう郁ぅ!」
こいうして郁の左手薬指にはしっかりと指輪の跡が白く輝いた。
「本当に郁はよく焼けたわね。」
「20歳過ぎてからのそれはまずいじゃない?」
「でも郁は昔から焼けやすくて落ちやすかったよね?」
あぁそういえば。・・・と一同はうなずく。
いくといえばシャワーと着替えを済ませて特に化粧直しをしなかったので、まだ自分の焼け具合に気がついていない。
帰り道は東名が海老名~町田間で事故があり、長い渋滞にはまってしまい、郁は車の中から柴崎へ連絡して外泊届けを出してもらった。
もちろん外泊するためではなく、点呼に間に合わないのでだしてもらったのだ。
途中、薫の住むマンションの近くのファミレスで休憩をして(郁だけ『夏のカレーフェア』のタイカレーを食べた)
薫と別れた後、基地の近くのコンビニで車を止めてもらって郁は降りた。
「尾田ちゃん今日はありがとう!おばさんによろしくね。本当にお稲荷さんおいしかったって伝えて。」
「うんうん。喜ぶわ~。じゃぁね郁、またね!」
「チカもありがとう!」
「うん。郁も気をつけてね!またメールするぅ!」
「うん。私もメールするね!じゃぁお休み!」
走り去る車に手を振ってから、郁はコンビニで柴崎と一緒に食べるアイスを買った。
さっきのファミレスでみんなはスィーツを楽しんだが、郁はカレーを食べてしまったので甘いものは食べなかった。
一応は我慢したのだが、コンビニを見るとやっぱり食べたくなってしまう。
おみやげの入った袋にコンビニの袋にとにぎやかな装備で寮に着いたのは23時を回っていた。
そして、すでにベットには入っていたが、眠らずにいた柴崎が驚きの声を上げた。
「あんた!その顔!!」
そして深夜だがアイスを相伴しながら、柴崎は郁が醤油せんべい並みに焼けてしまう経過を聞き出したのであった。
「あら。あんた。珍しいわね。指輪なんかしてたの?」
「へ?なんでわかるの?」
「だって日焼けで指輪の後がくっきりよ」
「あぁ・・そうか本当にくっきりだ。・・・良かったサングラスとかして寝てなくて。逆パンダになるところだったよ!」
「あはは!ノラクロのあとは逆さパンダ!」
「だからなってないって!指環だけだって!」
まぁこんなのは気にするうちに入らないよね~~とご機嫌でアイスを口に運ぶ郁を横目に、
まぁ気にするのはあんたじゃなくてあの人かしら?でもあの朴念仁がこんな細かい所に気がつくのかしら?
そんなことを考えるのも長期ウォッチングの愉しみのひとつだ。
☆その4に続く☆
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