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春風駘蕩

図書館戦争にずぶずぶはまり、とうとう二次の大陸に到着

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SSカレイドの夜

ども♪おひさしぶりんこ!まるちゃでし!

え~~~。なんか先週は、ねむねむ病にかかってしまって、土日更新は出来なかったし、平日も主人が早めに帰ってくるということをやらかしまして、ちっとも更新の機会がありませんでした。

今日はなんとか、隙間を見つけての更新でございます。

以前にやった「そんなきゃべつ」の番外編です。

オリキャラありの上官部下時代です。

☆ カレイドの夜 ☆よりどうぞ。

次のSS更新は、早くてあさってかな?

では楽しんでいただけると嬉しいです☆



拍手[53回]

☆☆☆


駅から通りを二個ほど離れたところに、そのお店はあった。
商店街から奥に伸びた細い路地には、同じような小さめのお店が並んでいる。

カランカラン・・・木造の少し年季の入ったドアを開けて客が入ってくる。

「いらっしゃーい」
カレイドの主人、白井義嗣・・・つぐみは狭いカウンターの中で開店の準備中だ。

「こんばんは~!」
「あら麻子ちゃん」
黒髪の美しい彼女の後ろから背の高い男性が怪訝そうな様子で入ってきた。

「あらあらあらあらあら!!凄いじゃないの~~~?彼氏?」
背格好も、顔つきも丹精な若い男性に思わずテンションが上がるつぐみだが、
その返事が前に、その背後からぴょっこりともう一人入店してきた。

「こんばんはつぐみさん!」
背の高さとは反比例した、そのちょっと幼げな笑顔。

「きゃーいくちゃん!
今日はすごいわぁ!」
と喜ぶつぐみだが、

「まだいますよ。」とさらにその後ろの人物たちを店に引き入れた。

「おい、お邪魔するぞ」
「きゃあ堂上二正!!」
「こんばんは・・・白井?」

「やだやぁだぁ!!小牧二正じゃないですかぁ~~~!
きゃあ~~~~!
どうしようっやっぱり今日は着物にすれよかった!!」
つぐみの今日の格好は、胸元が大きく開いた紫色のワンピースだ。
髪を緑色の明るいスカーフで巻いていて、首にはオリエンタルビーズで作られた首飾りを無造作に巻いている。
跳ねて喜ぶその白い胸の上で、カラフルなビーズたちも跳ねていた。

「きゃあ~~~~!」と言うつぐみの歓声を押しのけるように沸き起こる笑い声。

「あっはっはっはっはっはっ~~~~~~!しっしっ白井がつっつぐみちゃん!」

「な。なかなかだろ。」
「ぷはぁ!堂上!なかなかって!ひぃ~~~~!」

「ほら、大したばけっぷりだろ?」

「化けたなんていわないでください!もぅ~!
さぁみなさんおかけになって!
ほら!いくちゃんも!!」

笠原はつぐみに声をかけるまで固まっていた。
店の奥のボックス席に、堂上小牧が向かい合わせて座り、堂上の隣は柴崎にせかされて笠原が座った。
となりに柴崎が座った。
そして小牧の隣はつぐみがちゃっかり座った。
すっかり気後れした手塚が一番角に腰を下ろした。

笠原の頭の中は、先ほどの小牧と堂上の会話が響いていた。
『なかなかだろ…』
『なかなか可愛いだろ』それとも『なかなか綺麗だろう』かな
確かにつぐみさんは美人だ。
指先まで、磨きあげられている。
もと男性とは見えない。
私は…。

「笠原!お前どうした?具合でも悪いのか?」

気がつくと隣にいた堂上が顔を覗き込んでいる。

「お、おい本当に大丈夫か?明日は内勤だけど無理するな…ほら帰るぞ」

その言葉に固まる一同

「堂上!まだ笠原さんはなにも言ってないよ。」
「本当に過保護ですよね~~~!」

「へ?あっ平気です!笠原元気です!あのっあのっ…ちょっと考え事を~~~えっとしてました!!」

「なんだ・・・大丈夫なんだな?」
郁はこくこくと小刻みにうなづいて返した。

笠原はこういった店に来るのは初めてだ。
狭い店内に暗いライト、ボックス席といっても狭くて身体を寄せるように座っている。
気がつくと薄着になった自分の肌に、隣に座っている堂上の体温が感じられる。
それに今は身体ごと笠原の方を向いていて、それが嬉しい。
そして、すごく恥ずかしい・・・。自分でも顔が赤くなるのがわかった。

「ぷはぁかっ笠原さん!信号みたいだよ~ぷはははははっ!」

笠原は斜め前に座っている小牧に顔を上げて抗議した。

「へえ?し…信号?ひどっ小牧教官!!」

「あら、郁ちゃんたちは小牧二正にも教官よびなの?」
「あ、はい、二人とも私達の教官だったんです。」
「そう。懐かしいわぁ~!
もう小牧二正とこうして会えるなんてきゃ~~~~!」
「あら、つぐみさんは小牧教官がお好みですか?」
「あんそうよ!私は生粋の小牧派よ!」

その会話にやっと息の整った小牧が加わった。

「へぇ~俺は堂上派かと思ったよ。
だって、よく風呂で背中流してたじゃない?」

「まぁアレは班長でしたし、洗えるものならって~~」
「おいおい・・・。」
そんな会話が続く中、ぼそっとつぶやかれた声がたまたまみんなの会話の隙間でつぶやかれて聞こえてしまった。

「いいなぁ
アタシも教官の背中流したいなぁ・・・・」

「おまっ!」
「ぶはははははは!!!
きょっ教官って俺じゃないよね~?!」
「も!勿論です!
いやっいつもお世話になってますし!!」
「え~俺もお世話してるのに~そんな風に思ってくれないなんて残念だなぁ~!」

小牧は斜め前に座っている笠原にずいっと顔を近づけて話す。
小さめのテーブルはちょっと前に屈めば容易に顔を近づけられる。

ぱこん

「いてっ!なんだよ堂上叩くなよ!」
「うるさい!」
ふぅーんといいながら堂上に顔を近づけてささやいた。

「彼女に近づく男なんて…これからたくさんでるよ。その全ての頭を叩く気?」
「…うるさいっ」

「ああのぅ!その尊敬・・・してだからあのっ」
ちらりと見れば、笠原が、まだ取り乱している最中だ。

ぱこん!

「いたっ!!教官いたいっ!なんで?なんで叩くんですかっ!上官を思いやる部下なのに!!」
「うるさい!もう騒ぐな!頼むから別の思いやりをくれ!あほう!」
「酷い!!」
「うるさい!」

「ねぇ、麻子ちゃん?あの二人っていつもああなの?」
「そうなんですよ、ほんとに隙があればああやって所かまわずじゃれるんですよ。」
「まぁ~~性質わるいわぁ(それも無自覚同士で)・・・。」
「あ、わかります?そうなんですよ(その無自覚が)たまらないでしょ?」
「わかるわかる!」
「すいません・・ロックおかわりいいですか?」
「まぁすいません気がつかなくって!ごめんなさいね、手塚くん。」
「アンタって本当にマイペースよね!」
「おまえに言われたくない・・・。」
「っていうか、手塚くんは普段からこうやって気配を消しているの?」
「あ~教官と笠原がじゃれてるときは特に消すんですよ。仲間はずれを意識したくないでしょうね」
「確かにあのじゃれあいには誰も入れない感じよね。」
「「じゃれてない!!」」
「ほら、息もぴったりでしょ!」
「まぁ!本当だわっ!手塚くぅん寂しかったらいつで私のところに来ていいのよ!」
「・・・いいえ。」
・・・俺の答えを待たずに、つぐみという店主と柴崎は化粧の話に話題が移っている。
ボックスの奥を見れば、笠原と堂上二正を小牧二正がいつものようにいじり倒している。
俺は今日、ここへ来る意味があったのだろうか・・・。

「あるわよ。私が来てるんだから当然でしょ?・・・あ、エスパーかとか思ってんでしょ。」
柴崎が俺の顔を覗きこんでいる。
何で俺の考えていることがわかったんだと、焦る自分を押し殺そうとつぐみを見ると、
今まで話していたはずのつぐみは、いつの間にか氷を替えにカウンターにいた。
いつも付き合わされる飲み屋はカウンターで、どんなに近くても上半身だ。
だが今日は少し低めのスツールに座っている。
つぐみと話すときは前を向いている、その膝が・・・ミニのふりふりとしたスカートの裾から綺麗に並んで出ている、その膝が。
俺の膝にくっついている。
コイツは膝までかわいいな。
ふと視線を感じで顔を上げると、少し前かがみになって・・・柴崎が俺を見つめている。
近い。
その瞳に吸い込まれそう・・・だ。

「あに?もうあんた酔ってんの?」

まさかねぇ~~とわざとしかめた顔も、可愛い。

「はぁ~~~~」
「ちょっと、まじまじと人の様の顔。それもこの麻子さまの顔をみてため息なんてずいぶんじゃない?」
「あぁ?そうか悪いな。」
「謝ってなぁ~い!」
俺は結構自分が考えるよりも単純かもしれない。

ふふと笑う柴崎に、まぁいいかと心が落ち着いてしまう。



「はぁ~~!つぐみさん!ウーロン茶お替り!怒鳴ったらのどか沸いちゃった!」
郁は席を離れて、カウンターでおつまみを用意しているつぐみのところへやってきた。

「ねぇ?郁ちゃん?」
「なんですか?」
からからと心地よい音をグラスからさせながらウーロン茶を注ぐ。
「やっぱり手塚くんは麻子ちゃんの特別なのかしら?」
「ん~~。そうなればいいなって、ちょっと思いますけど。
柴崎って素直じゃないから、絶対に認めませんけどね。」
「あらら?素直じゃないのは似たもの同士って感じ?類友なのね?」
「へぇ?わっ私?」
「そう。素直じゃないじゃない?」
「やっだって堂上教官はそんな・・・私みたいな・・・」
「郁ちゃん?自分のこと、もう少し好きになってもいいんじゃない?」
「へ?自分を・・ですか?」
「そうよ。」
そういってグラスを渡しながら、つぐみは郁の手も包んだ。
「でも私・・ちっとも綺麗じゃないし・・・。」
グラスを持つ自分の手を、綺麗にネイルされたつぐみの手が包んでいる。
ほんのりピンクにうっすらとバラが描かれている。
「綺麗よ。」
「え?」
「郁ちゃんの指。背が高い女の子は指も長い子が多いわよね。すらっと伸びて・・・」
「そんなこと・・・」
「郁ちゃん。まず自分の手。好きになってごらん。
大きくてがっしりとして女の子らしくないって、そう思ってるんでしょ?
でもね、あなたの手はネイルとか指輪とか、そんなもので飾らなくても、骨格も綺麗だし十分女性らしいきれいな手よ。
それに何よりも、・・・堂上二正の後ろを守ることが出来る。
こんないい手!ほかにないわ!」
「・・・つぐみさん・・・ありがとうございます。」
つぐみはふふっと笑いながら郁の肩にそっと手を乗せる。
「私から見たら、郁ちゃんは十分に可愛いんだけどな・・・。」
「え?」
「それに綺麗よ。瞳がとってもね。メイクで眉とかいじったり、まつげは盛れるけど、
瞳のまっすぐさとか・・・そういうのはつけて飾れるものじゃないのよ。」
「・・・ひとみ・・ですか?」
「そう、郁ちゃんのその気持ちとか、そのまんま。綺麗にまっすぐ出てる。」
「へへ・・。」
「いいものたっくさんもってるじゃない!?自信もっていいんじゃないかしら?」
というとぽんと郁の背中を叩いた。

「さぁ。唐揚げ、二正たちに持っていくのを手伝ってくれる?
ほら!サービスで特盛にしたから!」

つぐみはにっこりと笑うと、本当にたくさんの唐揚げが盛られた大皿をひとつ郁に渡した。
そしてさらにもう一皿をつぐみがもった。

「わぁ~~おいしそう!」
「ふふふつぐみ特製唐揚げよん!下味に一工夫されてるの!どうぞご賞味あれ~~!!」




くるくる回るは恋心。カレイドスコープ。







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旦那もち子もち主婦。 明るい自閉症児家庭を築いている天下の器用貧乏。 心は16歳と言い切る図太さをもつ。 基本的にアレルギー体質。 右と左を間違える。 「ず」と「づ」の使い分けが巧くない。 埃じゃ死なない。喘息にはなるけど。
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