春風駘蕩
図書館戦争にずぶずぶはまり、とうとう二次の大陸に到着
SS笠原スイッチ ~後編~
☆☆☆
上官部下時代。王子様発覚後です。
郁ちゃんの気持ちが広がります。
二人であるく夜道。
やっぱり今日は少し肌寒いな。
「すいません・・あの、荷物。」
少し正気に戻った様子だが、頬は赤い。
「かまわん。今日はおぶってないからな。」
「うぐっ・・・。あの、寒くないですか?」
「あぁ、寒くない。」
あぁ・・・そういって軽く微笑まれると、弱い・・・なぁ。
笠原は見つめてくる教官から目をそらした。
駅前の時計を見て笠原が驚いた。
いつもよりもうんと早い時刻だ。
「え?!まだこんな時間?」
「そうだな・・・。」
「あの、教官。本当に大丈夫だから戻ってください。殆んど飲んでないんじゃないんですか?」
「あ?・・・かまわん」
「でも!」
「なんだ、お前は食べ足りないか?」
「むぅっ!違います!まだ教官が飲み・・・」
「そういえばあっちに新しいラーメン屋が出来たってな。お前知ってるか?」
「へ?」
「なんでも鳥ソバとかが、上手いんだそうだ。」
「鳥・・ですか?」
「あぁ、寮で若いのが言ってた。でかくて旨いってな。」
「でかくて・・・旨い・・・。」
「寄ってみるか?」
「へ?」
「俺もちょっと物足りなかったかもな。付き合え。」
「えぇ?」
「なんだ無理か?無理ならお前を寮へ届けたら引き返して一人で食べに行く。」
「あぅ・・・。」
「ん、あそこだな。いつもは人気で並んでいるらしいが・・・今日は大丈夫そうだ。」
「え?ほ、本当ですか?」
「並ぶってことは旨いんだろうなぁ・・・ん?どうした?」
「夜にラーメン・・・・。」
「お前が飲み会で食う量に比べたら少ないんじゃないか?」
「え~~?・・・・・って本当ですか?」
「あぁ。」
「・・・・・・・。(乙女の計算中)」
「いくか?」
「・・・・(やさしく微笑まれて計算強制終了)はい!」
二人で暖簾をくぐると、威勢のいい声に迎えられる。
あ、餃子も美味しそうとつぶやけば、それも注文してくれた。
いいんですか?と聞くと「俺ももう少し飲むか」と瓶ビールも注文している。
「・・生じゃなくて瓶なんですか?」
「こういうラーメン屋では瓶で飲むとしたもんだ。」
嬉しそうに微笑まれて、へぇ~と感心したフリで教官から目をそらした。
ラーメン屋のカウンターって・・・超近いんですけど!
落ち着かなくてきょろきょろしてたら、ビールをもってきた店員さんと目が合って
「どうぞ、お待たせしました!コップ二つね?」
とビールを私が受け取った。コップは店員さんが二つ、私達の返事を聞く前に並べて出した。
「あ、おつぎします!」なんて言ってみたりして。
「・・ん。」
教官はコップをそっと持ち上げて、少し私のほうに身体を向けた。
本当にカウンターって!近いって!なのにこっちに身体を向けてきて・・・。
すっごく恥ずかしい!
「なんだ?どした?注げよ」と催促されて、なんとかこぼさないように注ぐことができた。
ぐいっとコップのビールを飲み干して「ん。」と満足そうに言うので、その様子に思わず
「美味しそう・・・にのむなぁ」とこぼしたら、お前も少しぐらいなら平気だろ、飲め。とコップに半分ぐらい注いでくれた。
あぁ~~ビールを注ぎあっちゃったよ・・・どうしよう。
頼んだ鳥ソバは本当に美味しかった。
鶏肉がぷりぷりで、ほんのりと甘い。
「ん~~~!美味しい!」と思わずいうと、隣で本当にお前は・・・と微笑む教官。
ちょっとやめてくれませんか?気になって食べれませんよ。
麺をすするのをやめて、今日は丁寧に蓮華に麺を乗せてぱくついた。
「なんだ?今日は変な食べ方をしてるな・・・。」
「え?だって教官のシャツにスープとか・・・。」
「気にするな。どうせまとめてクリーニングだ。」
「いえ、ちゃんと洗って返します!」
「そうか?まぁどうでもいいが、ラーメンはちゃんと食え。なんかまずそうに見える。」
と頭をぽんぽんされる。
どうでもよくないもん!ちゃんと洗って・・・綺麗にして・・・アイロンも自分でかけたりして・・・
ってきゃぁ~~!どどどどどうしよう!
乙女のボルテージが一気にMAX!
ちらっと見たらなんかこっち見てるし~~!
恥ずかしくて勢いよくすすったら、やっぱりむせた。
教官は笑いながらティッシュを採ってくれた。
あぁ、もう! まぁいつもの事だって!くぅ~~!
乙女のボルテージは一気に下がった。
それからは普通に食べて・・・ちょっとだけビールも飲んで・・・。
「あ!きょーかん!みてみて!すごいいい香り!」
ぴょんぴょんと走り出すと、強く腕を掴まれる。
「痛いでしゅきょうかん!」
「ばか!前から自転車!」
「あ~ごめんなしゃい」
自転車に乗った大学生が通り過ぎた。
「んでどうした。」
こうやってちゃんと話を聞いてくれるところはやさしい。
「ほら、ハオゴロモジャスミンですよう」
基地の塀にそって一部分だかハゴロモジャスミンが植わっている。
すごい勢いで成長し、花のシーズンには白い花弁からは強い甘い香りを放つ。
夜の中で白い花弁と香りが引き立っている。
「ジャスミン?すごいかおりだな・・・。」
「嫌いで~~すか?」
「ん、ちょっと香りが強いな」
「私は好きです!」
好きとか言っちゃうとちょっと恥ずかしい・・・だから教官より先に歩き出した。
するとそうか、と言う教官の声のあとに軽い木々の揺れる音がした。
「ほれ」
「あ!とっちゃったんですか?」
「いっぱい咲いているからな」
堂上から枝を受け取った。
恥ずかしくて顔が見れない・・・。
甘い香りがくすぐったい。
「わぁ~~へへ、ちょっと嬉しいです。」
「そうか、そりゃよかったな。」
「へへ~~」
ちょっとなんて嘘。
本当はすっごくすっごくうれしい!
いつのまにかに教官に追い越されて、置いてかれてるに気がついてあわてて後を追った。
基地の通用門が見えたので「教官、私の荷物・・。」
と声をかけると、ほらと後ろ手に渡してくれた。
「ありがとうございます・・・。」といいながら見つめた教官の後姿。
ちょっと耳が赤い?
通用門前のライトの下で、私の頬もちょっと赤いかな・・・。
通用門の警備には「堂上二正、お早いですね?って笠原自分で歩いてんのか!偉いナァ~~~」と茶化された。
「歩くに決まってます!」とかなんとか、よく知ってる防衛員の先輩だったので、応戦する口も軽くなる。
「笠原!」と教官の一声に反応して身体はすぐ反応する。
「はい!じゃぁ失礼します!」と小走りに向かう。
ハンドバックで隠したハゴロモジャスミン。
香りが強いから、きっと柴崎にもばれちゃうな・・・。
ほろ酔いと甘い香りとで、ほわほわしちゃって、どうしよう・・押し花とかにしようかなとか考えていたら頭をポンポンされた。
あわてて顔を上げたらもう寮の中で。
「お前大丈夫か?早く寝ろよ。」と教官が男子寮へ向かってロビーを歩いていく。
「おやすみなさい。今日もありがとうございましゅた!」
・・・噛んで締まった。
そっと顔を上がると、いいから早くいけと片手でしっしと払われる。
いつもなら「犬じゃありません!」とか言っちゃうところだけど、
今日は甘い香りが歯止めをかけてくれてる。
もう一回お辞儀してから私も女子寮の扉を開けた。
終わり
上官部下時代。王子様発覚後です。
郁ちゃんの気持ちが広がります。
二人であるく夜道。
やっぱり今日は少し肌寒いな。
「すいません・・あの、荷物。」
少し正気に戻った様子だが、頬は赤い。
「かまわん。今日はおぶってないからな。」
「うぐっ・・・。あの、寒くないですか?」
「あぁ、寒くない。」
あぁ・・・そういって軽く微笑まれると、弱い・・・なぁ。
笠原は見つめてくる教官から目をそらした。
駅前の時計を見て笠原が驚いた。
いつもよりもうんと早い時刻だ。
「え?!まだこんな時間?」
「そうだな・・・。」
「あの、教官。本当に大丈夫だから戻ってください。殆んど飲んでないんじゃないんですか?」
「あ?・・・かまわん」
「でも!」
「なんだ、お前は食べ足りないか?」
「むぅっ!違います!まだ教官が飲み・・・」
「そういえばあっちに新しいラーメン屋が出来たってな。お前知ってるか?」
「へ?」
「なんでも鳥ソバとかが、上手いんだそうだ。」
「鳥・・ですか?」
「あぁ、寮で若いのが言ってた。でかくて旨いってな。」
「でかくて・・・旨い・・・。」
「寄ってみるか?」
「へ?」
「俺もちょっと物足りなかったかもな。付き合え。」
「えぇ?」
「なんだ無理か?無理ならお前を寮へ届けたら引き返して一人で食べに行く。」
「あぅ・・・。」
「ん、あそこだな。いつもは人気で並んでいるらしいが・・・今日は大丈夫そうだ。」
「え?ほ、本当ですか?」
「並ぶってことは旨いんだろうなぁ・・・ん?どうした?」
「夜にラーメン・・・・。」
「お前が飲み会で食う量に比べたら少ないんじゃないか?」
「え~~?・・・・・って本当ですか?」
「あぁ。」
「・・・・・・・。(乙女の計算中)」
「いくか?」
「・・・・(やさしく微笑まれて計算強制終了)はい!」
二人で暖簾をくぐると、威勢のいい声に迎えられる。
あ、餃子も美味しそうとつぶやけば、それも注文してくれた。
いいんですか?と聞くと「俺ももう少し飲むか」と瓶ビールも注文している。
「・・生じゃなくて瓶なんですか?」
「こういうラーメン屋では瓶で飲むとしたもんだ。」
嬉しそうに微笑まれて、へぇ~と感心したフリで教官から目をそらした。
ラーメン屋のカウンターって・・・超近いんですけど!
落ち着かなくてきょろきょろしてたら、ビールをもってきた店員さんと目が合って
「どうぞ、お待たせしました!コップ二つね?」
とビールを私が受け取った。コップは店員さんが二つ、私達の返事を聞く前に並べて出した。
「あ、おつぎします!」なんて言ってみたりして。
「・・ん。」
教官はコップをそっと持ち上げて、少し私のほうに身体を向けた。
本当にカウンターって!近いって!なのにこっちに身体を向けてきて・・・。
すっごく恥ずかしい!
「なんだ?どした?注げよ」と催促されて、なんとかこぼさないように注ぐことができた。
ぐいっとコップのビールを飲み干して「ん。」と満足そうに言うので、その様子に思わず
「美味しそう・・・にのむなぁ」とこぼしたら、お前も少しぐらいなら平気だろ、飲め。とコップに半分ぐらい注いでくれた。
あぁ~~ビールを注ぎあっちゃったよ・・・どうしよう。
頼んだ鳥ソバは本当に美味しかった。
鶏肉がぷりぷりで、ほんのりと甘い。
「ん~~~!美味しい!」と思わずいうと、隣で本当にお前は・・・と微笑む教官。
ちょっとやめてくれませんか?気になって食べれませんよ。
麺をすするのをやめて、今日は丁寧に蓮華に麺を乗せてぱくついた。
「なんだ?今日は変な食べ方をしてるな・・・。」
「え?だって教官のシャツにスープとか・・・。」
「気にするな。どうせまとめてクリーニングだ。」
「いえ、ちゃんと洗って返します!」
「そうか?まぁどうでもいいが、ラーメンはちゃんと食え。なんかまずそうに見える。」
と頭をぽんぽんされる。
どうでもよくないもん!ちゃんと洗って・・・綺麗にして・・・アイロンも自分でかけたりして・・・
ってきゃぁ~~!どどどどどうしよう!
乙女のボルテージが一気にMAX!
ちらっと見たらなんかこっち見てるし~~!
恥ずかしくて勢いよくすすったら、やっぱりむせた。
教官は笑いながらティッシュを採ってくれた。
あぁ、もう! まぁいつもの事だって!くぅ~~!
乙女のボルテージは一気に下がった。
それからは普通に食べて・・・ちょっとだけビールも飲んで・・・。
「あ!きょーかん!みてみて!すごいいい香り!」
ぴょんぴょんと走り出すと、強く腕を掴まれる。
「痛いでしゅきょうかん!」
「ばか!前から自転車!」
「あ~ごめんなしゃい」
自転車に乗った大学生が通り過ぎた。
「んでどうした。」
こうやってちゃんと話を聞いてくれるところはやさしい。
「ほら、ハオゴロモジャスミンですよう」
基地の塀にそって一部分だかハゴロモジャスミンが植わっている。
すごい勢いで成長し、花のシーズンには白い花弁からは強い甘い香りを放つ。
夜の中で白い花弁と香りが引き立っている。
「ジャスミン?すごいかおりだな・・・。」
「嫌いで~~すか?」
「ん、ちょっと香りが強いな」
「私は好きです!」
好きとか言っちゃうとちょっと恥ずかしい・・・だから教官より先に歩き出した。
するとそうか、と言う教官の声のあとに軽い木々の揺れる音がした。
「ほれ」
「あ!とっちゃったんですか?」
「いっぱい咲いているからな」
堂上から枝を受け取った。
恥ずかしくて顔が見れない・・・。
甘い香りがくすぐったい。
「わぁ~~へへ、ちょっと嬉しいです。」
「そうか、そりゃよかったな。」
「へへ~~」
ちょっとなんて嘘。
本当はすっごくすっごくうれしい!
いつのまにかに教官に追い越されて、置いてかれてるに気がついてあわてて後を追った。
基地の通用門が見えたので「教官、私の荷物・・。」
と声をかけると、ほらと後ろ手に渡してくれた。
「ありがとうございます・・・。」といいながら見つめた教官の後姿。
ちょっと耳が赤い?
通用門前のライトの下で、私の頬もちょっと赤いかな・・・。
通用門の警備には「堂上二正、お早いですね?って笠原自分で歩いてんのか!偉いナァ~~~」と茶化された。
「歩くに決まってます!」とかなんとか、よく知ってる防衛員の先輩だったので、応戦する口も軽くなる。
「笠原!」と教官の一声に反応して身体はすぐ反応する。
「はい!じゃぁ失礼します!」と小走りに向かう。
ハンドバックで隠したハゴロモジャスミン。
香りが強いから、きっと柴崎にもばれちゃうな・・・。
ほろ酔いと甘い香りとで、ほわほわしちゃって、どうしよう・・押し花とかにしようかなとか考えていたら頭をポンポンされた。
あわてて顔を上げたらもう寮の中で。
「お前大丈夫か?早く寝ろよ。」と教官が男子寮へ向かってロビーを歩いていく。
「おやすみなさい。今日もありがとうございましゅた!」
・・・噛んで締まった。
そっと顔を上がると、いいから早くいけと片手でしっしと払われる。
いつもなら「犬じゃありません!」とか言っちゃうところだけど、
今日は甘い香りが歯止めをかけてくれてる。
もう一回お辞儀してから私も女子寮の扉を開けた。
終わり
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