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春風駘蕩

図書館戦争にずぶずぶはまり、とうとう二次の大陸に到着

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SS 北へ その3

ども♪まるちゃです。

いゃん。

三話目となりまして。とうとう任務ですよ!と思ったアナタ!

申し訳ございません!!

そうさ。任務とか事件を書きたかったんじゃないんです!
篤をいじめたかったんです!(笑)

と言うわけで、上官部下時代。パラレル。少しオリキャラあり。

今回はホテルのお部屋のみの場面です。


では☆ ホテルのお部屋 ☆よりどうぞ。

拍手[44回]

☆☆☆

三話目 関東から八戸いりしたのが一日目で、今日は2日目です。



二日目の夜。


笠原は一人。ベッドに腰掛けて携帯を操作してメールを打つ。
任務一日目である今日は、架空の人物を装ったまま見知らぬ人たちと挨拶をしたり話をしたりで心底疲れてしまった。


「 本日の業務は無事に終了しました。
慣れない事ばかりでしが、ミスなく終えました。  笠原 」

送信。

相手は上官である堂上だ。

体を横にする気も起きず、しばらくはそのまま呆然としていた。
不意に自分の手の中で携帯が震えて、意識を戻した。


受信。
堂上教官


「Re:本日」
本文 「よくやった。よく休め。 堂上 」


堂上・・・教官。
電話・・・してもいいですか?
声が聞きたいんです。
どうしても会いたいんです。

・・・・。
想いが溢れちゃう。

だから
やっぱり・・・

お休みなさい。
笠原は、明日も頑張りますと、いつものように言えません。
だから

強く

強くなりたいっ





図書基地の寮内に宿泊している堂上も、すでに帰寮し、ひとり部屋にいた。
パチンと携帯を閉じた。
もう一度開く。

・・・・・。

閉じる。

また開く。

先ほどのメールを開く。

そっとその名前に指を這わす。

泣いてないよな。

お前は泣いてないよな。


閉じる。

寒い中を歩いて帰ってきたため、先ほどまでの酔いがさめてしまい、
土産にと頂いたスコッチを開けた。
味気ない備え付けのコップに少し注ぎ
軽くあおると、強い酒の刺激と共に香りが来る。
喉を通る強い香りに押されたのか・・・

「かさはら・・・。」

耐えきれず口から漏れてしまった。

ひとりの部屋で呟く。

「かさはら・・・いく。」

郁。

お前の声を聞きたい。
今、会えたらどんなに。

・・・・・・・・。

がばりと起きると、ざっと着ていたものを脱ぎ捨ててシャワールームに飛び込む。

勢いよく浴びる冷水を、堂上の体弾いた。
また新幹線の情景が蘇る。







情けないな。俺は。
あいつにあんな顔をさせている。
それを止めることも何もできなかった。



体を拭き、髪を拭き。
ベッドに横になる。
再び携帯を開き、部下である女のメールの文字を見つめた。

短く入力し、返信。   携帯を閉じた。

「寝るか・・・。」

自分の不甲斐なさに嘆きながらも、布団にはいった。




笠原は携帯の画面の中にある「堂上」という文字を、まだなんとなくなでていたら、
携帯がメールを受信して驚いた。
驚きひかぬうちに送信者の表示をみてさらに驚く。

「堂上教官」

そっとボタンを押しメールをひらく。

開かれた画面の真ん中あたりに、一言だけ・・・。



「   ぽん。  」

そのまま
そのまま携帯を抱きしめる。

返信しなくちゃだめだよね。
どうしよう。
もう「好き」しか浮かばない。

笠原は涙を拭き、携帯に充電させると、そのままバスルームへと入った。

「 ぽん 」

それだけでも体を動かすエネルギーが満たされていく気がする。
あの県展での電話を思い出す。
自分の単純さに気がついて、ちょっとめまいがした。

明日はもう1日、手塚慧に同行する。

1日目は挨拶まわりばかりだったが、わざと目立つように振る舞っていたように思う。
スーツは別に慣れているが、少しかかとの高い靴に、なんといってもウイッグが気になって仕方がなかった。
顔の横でさらさらと揺れて、ついつい気になって毛先も指で触ってしまった。
しかし、あんな分厚い座布団に正座して、会席なんぞを食べたけど、正直に量は足りないし、
味もイマイチだった。
ホッカホカの白い御飯に揚げたてのアジフライ。そこにどばっとソースをかけて・・・。
明日の行動予定票を見る・・・・。

なにやら横文字のホールの跡に、これまた横文字のレストランの名前もならんでいる。
さまざまなことが、郁の生活から外れていて、「贅沢してる」「いいものを食べてる」という観点にたてない。

はぁ・・・・。

抱きしめた携帯の画面を再び見て、思わずにんまりしてしまう。


「さてと。明日はこれを着るんだっけ。」

よし!とやる気を出して、ホテルのクローゼットにかけておいたワンピースを部屋の中にかけなおした。
札を取りシワになっていないか確認する。
自分だったら絶対に選ばない・・・というか選べない。

「値段の桁が違うし。」

それにセミロングの付け毛を付けるのだ。
一通り明日の準備をしてから眠りについた。

「ぽん」

おやすみなさい教官。



その4につづく


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旦那もち子もち主婦。 明るい自閉症児家庭を築いている天下の器用貧乏。 心は16歳と言い切る図太さをもつ。 基本的にアレルギー体質。 右と左を間違える。 「ず」と「づ」の使い分けが巧くない。 埃じゃ死なない。喘息にはなるけど。
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