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春風駘蕩

図書館戦争にずぶずぶはまり、とうとう二次の大陸に到着

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バレンタイン~郁・大学生~

ども♪予約まるちゃでし!でし!


今日は郁ちゃんのお話で、バレンタイン。

でも大学時代で、ちっとも甘くないです。

すまんのう~~。これやっちゃわないと自分の中でのう~~順番がのう~~。

と言うことで、☆ 郁はまだ大学生! ☆よりどうぞ。

拍手[51回]

☆☆☆

バレンタイン ~郁・大学生~


大学・運動部寮時代

捏造してます。少しオリキャラアリ。


::::::::::::


運動部の寮は、もうかなり古い建物だ。

まるで学校か病院のような玄関を通り、スリッパに履き替えて階段を上がる。
学校のような壁と階段。そこに無理やりはめ込んだように生活がはめこまれている。

いろんなステッカーの貼ってある年季のはいったドアをあけた。

「う~さむ!」
「お帰りカサハラ!何?買出し?」
同室の同級生。郁と同じ陸上だが、彼女は長距離の選手だ。
自分のベットからぴょっこりと頭を出して郁を出迎えた。

「おにぃ達のバレンタインのチョコとか買ってきたの」
「えぇ?何人いるのよ兄貴!確か3人でしょ?5人分ぐらいにみえるわよ。」
「そうだよー。あまり少ないと物足りないみたいでさ、毎年これ。」
「あー、みんな体格いいのね!」
「うん、そうそう!みんあ私よりでっかいもん!」

スーパーの大袋から、がさがさっと出るお菓子の大袋。
それをゆうパックの袋に詰め込んだ。

便箋を出してきてマジックで躊躇無く書き出した。

『  みんなで食べてね。私は元気。  郁  』
それをささっと折って一緒に袋に入れると、テープで封をした。

先ほどのスーパーの袋の底を探り、お菓子を引き出した。

「あとこれは前原の分ね!」
「やった!柿ピーチョコ!ありがとうカサハラ!私からはコレね!」
「きゃー!ありがとう!このイチゴ味のも大好き!さっすが前原!ツボを押さえてるね!」

郁の好きなメーカーの板チョコを5枚ほど、そのままリボンで束ねてある。
ちょっと早いけど友チョコの交換をした。

「カサハラ~今年はいくつ後輩チョコがくるかねぇ~!」
「もうため息しかでないよ~うれしいけどさ。」

郁はもう一度ありがとうと言ってベッドに飛び込みカーテンを引いた。
このカーテンの中が唯一のプライベートの空間だ。
枕元の本をそっと撫でる。
高校3年のあの日に図書隊員に助けてもらったときの本。




郁は自分のカバンを引き寄せ、中からそっと小さな包みを出した。
毎年、バレンタインコーナーで唯一買うチョコレート。
小さなトリュフが3個ほど入っているものだ。
そっと本に重ねた。

---ある日の夕方。
良化隊員の前に立ちはだかる、一人の男性。
それは・・・王子様のような図書隊員。
顔も何も覚えていない。ただ夕日が店内をオレンジに染めていた。
オレンジの中に際立つ黒い背中。

指先でチョコレートの箱を撫でる。
今、彼は何処にいるのだろう。
私が図書隊に入れたら逢えるだろうか。
彼のように、本を守れるだろうか。
卒業まであと2年。
期待と不安と入り混じる。


どうか・・どうか神様。
いつかあの図書隊員に会えますように。
もう一度。もう一度だけでもいいですから。


神様か、どんな神様だとか願う郁にもわからない。

チョコレートも、願う神様にささげているのか、本にささげているのか、それともあの図書隊員にささげているのか。
郁はわからない。

でもあの出会いのあと、ふと買ってしまった。

それから毎年続いている。
そして、それは14日の晩には、一人で本を読みながら食べてしまうのも習慣になっている。


甘いけど、ちょっと苦い。  ちょっと苦しい。  そしてやっぱり甘い。。。


郁がその甘さの本当の意味を知るまでは、あと数年。。。

                                      end
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旦那もち子もち主婦。 明るい自閉症児家庭を築いている天下の器用貧乏。 心は16歳と言い切る図太さをもつ。 基本的にアレルギー体質。 右と左を間違える。 「ず」と「づ」の使い分けが巧くない。 埃じゃ死なない。喘息にはなるけど。
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