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春風駘蕩

図書館戦争にずぶずぶはまり、とうとう二次の大陸に到着

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SS昼下がりの椿事 (前編)

ども♪まるちゃでし!

SSって久しぶり!

では前後編ですが、ちょっと切れどころが上手くなくて、
長さのバランスがよくないかもしれません。

後編は一日あけての更新になります。

どちらも0時更新です。

めずらしくオリキャラなしです。
タイトルは「昼下がりの椿事(ちんじ)」と読みます。
珍事なんだけど、あえて椿って字を当てるなんて面白いなってだけです(笑)

時期は上官部下ですが、細かい設定はしていません。
相変わらずの出来でございますが、感想いただけるとうれちいです!

では☆ 前編 ☆よりどうぞ

拍手[76回]

昼下がりの椿事 ( 前編 )

上官部下時代 昼下がりの特殊部隊事務室 


バタンとドアが開くと共に元気な声が響いた。

「こんにちは~!」
「あ!折口さんいらっしゃい!」
「きゃ~~~!郁ちゃーん!」
折口は勢いよく笠原に飛びついた。
「わわぁっなんか・・・ご機嫌?ですか?」
「ふっふ~!やっと私の好きな作家さんの口説き落としに成功しましたぁ~~!
長かったわぁ~!はいこれ、皆さんでどうぞ~~!」
「わぁありがとうございます!」
「いいえどう致しまして♪」
「あれ?今日のケーキは結構どっしりしてますね?」
笠原はケーキが入っているであろう紙袋を持って尋ねた。
「私の好きなケーキなの!郁ちゃーん今から休憩できる?切り分けて一緒に食べましょ!」
折口にそう言われた笠原は、ちらりと堂上をみるとばっちり目があって驚いた。
しかしあちらは顔を変えることなく・・・
「堂上班はこれから休憩に入る。休憩後はデスクワークだからな。」
「はぁい!やった!!お茶容れてきます!あ。コーヒーの方がいいかな」

笠原はウキウキとケーキの入った袋を抱えて給湯室に入った。
その中のひとつの箱をあけて出してみると、チョコレートの香りが広がった。
袋を覗き込むと、同じパウンドケーキが何本か入ってる。
「えっとうちに宇田川班に青木班・隊長・副隊長で17切れかな?」
「折口さんいれて18だろ?かせ、俺が切る。」
「ありがとう手塚!じゃあ私はコーヒー淹れるね!」
笠原は上体を事務所へ突き出して
「私はお客様と班の分しか持てないので、他班はコーヒーはセルフでお願いします!!」と叫んだ。

「おいっ!お前いいのか?」
「大丈夫だよ~!みんな普段は自分たちで容れてるんだからっ」
「そうそう。コーヒーは自分のこだわりがあるからな。」
「すいません!宇田川一正」
「かまわんぞ。あぁお客様と堂上班以外のは大皿に盛ってくれ。俺もってく」
「すいません。」
「はぁい♪手塚お皿!こっちは隊長と副隊長のね!
私のは大きめに切ってよ!教官たちはそんなに食べないから。
じゃあ持ってきてね!!」
「あ!おいこらっ」
「手塚のコーヒーはデスクにおいておいてあげる!」

笠原は手塚を置いて給湯室からでると、いそいそと事務室の応接セットに戻った。
「はい!コーヒーお待たせしました!
折口さんどうぞ。」
「ありがとう郁ちゃん」
「ありがとう。そこ置いてくれ」
「笠原さんありがとう。」
二人の教官のもテーブルに置いて、
すでに小説家の話で盛り上がっていた所に笠原も加わり、話に花がさく。
笠原はソファーに座る堂上の隣にさりげなく立つのが好きだ。
そのまま立ったまま話に耳を傾けている。

「どうぞ」
「ありがとう手塚くん」
「いいえ・・・ほらよ」
「む、態度違いすぎ!」
「先にさっさと行ったヤツなんかこんな扱いで十分だろっ!」
「ふーんだてじゅかのくせにぃ」
それでも少し大きめに切られているケーキに気分を良くした笠原は、
幸せそうにケーキを口へ運んだ。
男達は皆、話に夢中で、ケーキはテーブルに置かれたまま手を伸ばす気配は無い。

「笠原!立ったまま食べるな!!」
過保護な上官が口うるさく注意をした。
笠原の隣に立っていた手塚も
「ほら、座るぐらいしろよ」と顔をしかめた。

「・・・・・・・。」
「笠原?」
「郁ちゃん?」
「あふぅ」

あふぅ??
「お前!呼ばれてんのにあふぅって何だよ」
手塚があきれて肘で小突くと、グラッと体が揺れ、とっさに手塚が抱える。
「おい!」
それを後ろから見ていた堂上が音を立てて立ち上がった。

「笠原!」
ちょうど前側を手塚が後ろ側を堂上が支えた。

ピピッ

「堂上落ち着いて!笠原さん大丈夫?」
その声に手塚はそっと手を離して、郁の体を堂上に預けた。
「ほえ?」
「ほえじゃない!いいからソファーに座れ・・・」

ピピッ

「へ?」
笠原は腰に手を回されたまま、ゆるゆると堂上に顔を向けた。

ピピッ

腰にまわされた手は堂上のもので、だから堂上の顔は肩のすぐ横で・・・。

「ひゃん!ちかい!!」

力任せに堂上の顔を両手で勢いよく押してしまった。
ばちん!
軽い音が響く。

「いてっ!こらっ!座れ!とにかく!!」

堂上は空いている片手で自分の顔から笠原の両手をひっぺがし、そのまま手首を捉えて座らせた。

ピピッ

「お前なぁ!!」
「ん・・・!」
笠原は必死に堂上から顔を背けた。

ピピッ

堂上は座らせた笠原の横から前に動き、腰に回した手を顎に当てて前を向かせる。
「あん・・・。」
「・・・!」
笠原の・・・・上気した顔
潤んだ瞳
自分の指のすぐわきにある・・・うっすら染まる唇。やわらかそうな・・・。

ピピッ

「ん!折口さん、このケーキは凄い洋酒の味が強いですね。」

いつの間にかに自分のデスクにコーヒーとケーキを運んだ小牧は、悠々とケーキを口にしながらコーヒーをすすった。

「ん~コーヒーにも合いますね!おいしいです。手塚も座って頂いたら?」
そこで固まった手塚がようやく動いた。
「あ・・・はあ」

「洋酒?まさか・・・」
「そうなのよ!ここのブランデーケーキおいしいのよ!たっぷりブランデーが効いてるでしょ?」
「笠原・・・ケーキに酔ったのか?」
「・・・・ふはぁい?」
「堂上、どうやらそうらしいよ。ちょっと普通のよりきいていて強いね。」
「あら?郁ちゃんってお酒だめなの?」
「ふふっ。まぁ二杯以上で寝落ち確実ですよ。」
「まぁ~!そんなに弱いの?ごめんなさい知らなくって。」

そんな会話を交わしながら、ふとソファーに目を戻すと、いつの間にかにコップに水を汲んできた堂上がいた。
「ほらっ一気に喰ったりするからだ!弱いなら匂いで気づけよ!
・・・ほらっこぼすな!・・いいからゆっくり飲め・・な?」
「おみじゅつめたい」
「だから飲め!全く」
「きょうかぁん?」
「変なしゃべり方やめろっ」
「ふふふふっねぇ?」
「なんだっ」
「ふふふふっ」
堂上に肩を支えられたまま、二人でひとつのコップをもってるのが、笠原は嬉しくて仕方がない。
嬉しいです・・・笠原は嬉しいです。といいたかった。

「なんださっきから!気持ち悪いぞ」

うっすらピンク色に染まって、堂上の腕を軽くつまみながら至近距離で微笑む郁は可愛らしく、堂上はつい、湧き上がる気持ちを隠すのに必死で、言葉を選んでいられなかった。

「あ~班長・・知らないよ俺は」
小牧は軽く笑いながら、ちょいちょいと笠原を指さした。

堂上が小牧から目の前の笠原に視線を戻すと、笠原はハラハラと涙を流していた。
「お・・・おいっ笠原?」

ピピッ

「うえっぐ・・・きょうかん・・・アタシ気持ちワルいですかぁ・・・」

「あ・・・」

「ほ~ら。班長責任とらなきゃ」

「うるさいっ!」

「アタシ気持ち悪くてうるさいでしゅかぁ~~~!うっぐ」
「違う!違う!!小牧に言ったんだ!」

堂上の腕を掴んだままハラハラと泣き続ける。


( 後編に続く )
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旦那もち子もち主婦。 明るい自閉症児家庭を築いている天下の器用貧乏。 心は16歳と言い切る図太さをもつ。 基本的にアレルギー体質。 右と左を間違える。 「ず」と「づ」の使い分けが巧くない。 埃じゃ死なない。喘息にはなるけど。
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趣味:
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